つかのまの、名前も知らないお友達

バス停までの道のり、
立ち止まって、よそのお庭の花を見てたら
「来週くらい紫陽花が
きれいに色づくから取りに来て、切っとくから」
って声かけてもらった。

バスを待っているとき、
汗を拭こうとして、ハンカチがないのに気づいた私に
「これ、お洗濯してあるから」
と予備のハンカチをくださった女性。

帰り道、バスの時間待ちに寄ったカフェ。
カウンターの、隣の席の人とお菓子を半分こづつした。
ふたりとも
「コーヒーと一緒に
甘いものをちょっとだけ、食べたかったんだよねぇ」

3人とも、名前も知らない人たち。
私より、ひと回りかふた回り
先輩の女性。

目があって
今日は暑いですね、からはじまって
あっという間に
友達同士みたいに普通に話してる。

ほんの数分間のお友達。

昔はこういうの
すごく恥ずかしかった。

母がだれとでも、初対面の人とも
友達みたいに話しかけたりするのを見て
「いやだなぁ」って思ってた。

でも、いつの間にか
そういうとこ、母にそっくりやわ。
今はそれが、おかしくって楽しい。

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