小鳥のきりり Bの1 「我が家に小鳥がやってきた」

1994年か、5年の3月。

お誕生日プレゼントで、きりりは我が家にやってきました。

結婚してから、小鳥が飼いたい!とずっと言い続けていた私に
反対していた夫からの、突然の贈り物でした。

私は小さな頃から鳥や動物が大好き
実家でもいつも何かしらの生き物と暮らしていました。

周りも田んぼや空き地の多い環境だったので、ノラ猫も亀もカエルもかたつむりもツバメも、みんな友達でした。

一方、町暮らしで、ほとんど接触のなかった夫は
生き物が大の苦手。

鳥は足が恐竜みたいで怖い、それに最後まで面倒見る責任があるんだから
安易に飼っちゃだめと言い続けていました。

その夫が、誕生日に小鳥を買ってあげるよと急に言い出したのです。

やったー!私は天にも昇る気持ち。

でも今思うと、夫はどうしてそんな気持ちになったのかな。
聞いてみましたが、覚えていないそうです。

でも、その時は嬉しくて有頂天になり
そんなことも気にならず、いそいそと小鳥やさんに行きました。

家から歩いて10分ほど、坂道を下ったところにある
猫の額ほどの小さなペットショップに
たくさんのセキセイインコの雛がいました。

まだ羽の生えそろっていない
ホワホワとした産毛をまとった赤ちゃんチームのケージに
目が釘付けになりました。

空色で、顔が淡い黄色の子たちでした。

覗き込むと、5〜6羽ほどの兄弟たちがピュルピュルと鳴き出し
その中の一番小柄な一羽が私の方に近づいてきました。

お店に行く前から
最初に目が合った子を連れて帰ろうと決めていましたので、
「うち、くる?」と心の中でその子に話しかけました。

その瞬間、その子はひときわ大きな声でピュルル、ピュルルと鳴いて
「うん、うん!」と言っているような気がしました。


「この子にします」と店長さんに言うと、

「その子たちはまだ小さいからもうちょっと待ったほうがいいよ、ご飯もしょっちゅうあげないといけないし」という思いがけない返事。

でも子供の頃、家で孵ったインコの雛にスプーンでご飯をあげて
手乗りインコにしていたことがあったので、
そのかわいさ、楽しさを思うと
できるだけ小さなうちから、育てたくなりました。

なので、お店の人に

「大事にちゃんと育てますから」とお願いしました。

「死なせちゃっても知らないですよ、冬だし」と言われて、
ちょっとドキッとしたけれど
「大丈夫です!」と連れて帰ることにしました。

お店の店長さんは、動物の先生と呼ばれて
ラジオ番組で小鳥の飼い方の相談などをやっている人だそうで
どうしても赤ちゃんから育てたいという私にあまりいい顔をしませんでした。


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